放熱の基本設計(ヒートシンクのサイズの求め方)

参考

放熱器・ヒートシンク 水谷電機工業(株)- ヒートシンクに関する基礎情報

放熱の基本設計法

http://www.njr.co.jp/products/semicon/PDF/package/aj02220.pdf

熱抵抗R

  • 温度の伝えにくさを示す値

  • 単位は \rm [{}^{\circ}C/W]

    • ある物体に1ワットの熱を加えたとき,温度が何度上昇するかを示す値

      • 半導体パッケージにおける熱抵抗は、デバイスが1[W]の電力を消費した時に生じる素子とパッケ-ジ 表面や周囲雰囲気との温度差である
  • この熱抵抗を利用して,ヒートシンクを用いた放熱をモデル化する

熱伝導のモデル化

  • 熱の発生源(ここでは半導体)を出発点に,ケース,熱伝導体,ヒートシンク,空気中と熱が伝導していく.

  • それぞれの物体が熱の伝わりやすさ(=熱抵抗)を持っており,空気中までの熱の伝わりやすさは熱抵抗の直列つなぎによって表現することができる.

  • この図より,以下の値が分かれば必要なヒートシンクの熱抵抗の必要最大値 \rm R_{fa}を求めることができる.

    • 半導体の発熱量 \rm Q[W]

    • ケースまでの熱抵抗 \rm R_{jc}[{}^{\circ}C]

    • (接触熱抵抗を含めた絶縁シートの熱抵抗 \rm R_{cf}[{}^{\circ}C/W])

  • \rm Q\times(Rjc+Rcf+Rfa)=Tj-Ta

  • 必要最大値よりも熱抵抗が小さいヒートシンクを使えば,十分な放熱ができる

基本的な3端子レギュレータ電源の設計

  • レギュレータ部の発熱量:\rm 4[W]

  • ケースまでの熱抵抗 \rm R_{jc}\rm 4[{}^{\circ}C/W]

  • 絶縁シート部分の熱抵抗 \rm R_{cf}\rm 3[{}^{\circ}C/W]

  • ヒートシンクの熱抵抗 \rm R_{fa}

  • 半導体接合部の温度(熱源):許容最大値 \rm 150[{}^{\circ}C]

    • (この上限より10-20%の余裕を見て設計する)

\rm Q\times(Rjc+Rcf+Rfa)=Tj-Ta

\rm\displaystyle Rjc+Rcf+Rfa=\frac{Tj\times0.9-Ta}{Q}

\rm\displaystyle 4+3+Rfa=\frac{150\times0.9-50}{4}

\rm\displaystyle Rfa=21.25-4-3=14.25

となる.

接触熱抵抗

固体どうしの接触面が完全に密着しないことにより生じる熱抵抗。滑らかな固体面でも凸凹な構造があるために接触面積の割合は現実として100%にならず,空気など熱伝導率の小さい流体が面の間隙に存在すると大きな熱抵抗が生じる。単位は℃/W。